「旅」を美の壺のメニューに加えたのは卓見だったと思います。旅先で観ると何もかもが美しいし食べ物はおいしいし、皆が美男美女に見える。
旅はマジックフィルター。地形、名産品、名勝を美の壺で切るコツは「エキゾチシズム」でしょうか。そこに暮らす人を同じ日本人じゃあないかと観るのでなく、土地にくくられた人や文化を異文化として観る。
そうすると不思議、自分の日常風景がまた新鮮に蘇ってくる。
鑑賞の壺
「恋がかけあがり、愛がくだる」東京の坂
「ニッポンを探しに」東北の温泉
「銀座が夜に、魔法をかける」銀座
「ひさしが切り取る陰影のドラマ」京の路地
「姫君のドラマを味わう」鎌倉 花の寺
「石を知り、石積みを愛でる」棚田